ビットコイン、パウエルプット否定されるも、米中交渉で動きあり【仮想通貨相場】
ポイント
・8.5万ドル台半ばに値を伸ばすも8.3万ドルに失速
・医薬品システムのセムラーサイエンティフィック、BTC購入資金5億ドル調達計画
・中国は関係者の話として、米側が中国に敬意を表し、担当を決めれば交渉可能と
・パウエル議長はタカ派、パウエルプットは否定された
昨日のBTC相場
昨日のBTC市場はもみ合い推移。
一昨日から昨日未明にかけて8.6万ドル(約1,225万円)台から失速。朝方8.3万ドル(約1,180万円)近辺で下げ渋ると、海外時間に8.5万ドル(約1,210万円)を回復。足元では8.4万ドル(約1,195万円)台で推移しており、上値は重いが、底堅い展開が続いている。
BTCはトランプ関税を受けた株安懸念から年初来安値を更新したが、中国以外に対する追加関税が90日間停止されたこともあり7.4万ドル台でダブルボトムを形成。
週末にスマホやPCが追加関税の対象から除外されたこともあり8.6万ドルにタッチしたが、史上最高値からのトレンドラインや一目均衡表の雲の上限に上値を抑えられ、8.3万ドル近辺に値を下げた。
一昨日はホワイトハウスの暗号資産担当官ボー・ハインズ氏がSBR(戦略ビットコイン準備)の買い増しに自信を示したことや米株の反発もあり8.6万ドル台中盤に値を伸ばしたが、米報道官が米中貿易戦争のボールは中国側にあると突き放し、また中国向け半導体H20が輸出許可制になったことでエヌビディアが55億ドルの引当金を計上、同社株が時間外取引で急落する中、BTCは8.3万ドル近辺に値を下げた。
しかし医療品ソフト会社セムラー・サイエンティフィックがBTC追加購入資金として5億ドルの債券・株式調達プログラムを届け出たこともあり、同水準で下げ渋った。
その後、中国が対米交渉担当者を指名。関係者の私見として米国側が中国に敬意を払い、台湾問題に配慮し、担当者を立てることが交渉開始の条件としたことで米株先物が上昇する中、BTCも8.4万ドル台に値を戻した。
注目の小売売上高、20年債入札を無難にこなすと、リスクオンムードが広がる中、BTCは8.5万ドル台中盤まで値を伸ばしたが、パウエル議長がタカ派姿勢を示したことで米株が失速、BTCも8.3万ドル台に急落した。
一方で議長は暗号資産の主流化が進んでおり銀行への規制も緩和されるとの見方を示す中、BTCは下げ渋り、日米貿易交渉の進展の影響もあってか8.4万ドル近辺に値を戻している。
本日のBTC相場
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著者 松田康生(まつだやすお)楽天ウォレットシニアアナリスト
東京大学経済学部で国際通貨体制を専攻。三菱UFJ銀行・ドイツ銀行グループで為替・債券のセールス・トレーディング業務に従事。2018年より暗号資産交換業者で暗号資産市場の分析・予想に従事、2021年のピーク800万円、年末500万円と予想、ほぼ的中させる。2022年1月より現職。
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