テザー社が南米農業大手アデコアグロ買収へ、過半数株式取得に合意
Tetherが南米農業Adecoagro買収へ
南米の農業・エネルギー生産企業であるAdecoagro(アデコアグロ)が、ステーブルコイン発行企業Tether(テザー)社と、過半数株式の取得を前提に買収に合意したと3月27日に発表した。買収額は約6億1,552万ドル(約923億円)にのぼる。
アデコアグロは南米における農業・エネルギー生産の大手企業。アルゼンチン、ブラジル、ウルグアイの最も生産性の高い地域に、21万400ヘクタールの農地と複数の工業施設を所有し、年間280万トン以上の農産物および100万MWh以上の再生可能電力を生産している。
同社は今年2月18日に、テザー社より過半数株式取得の提案を一方的に受けたと発表していた。その提案によるとテザー社は、現在の持ち株比率19.4%を51%に引き上げる計画としている。
今回の買収合意に基づきテザー社は、アデコアグロの普通株式最大49,596,510株を、1株あたり12.41ドル(約1,860円)の現金で取得する公開買付け(TOB)を開始するとのこと。これはテザー社がすでに保有する株式と合わせて、発行済み普通株式の約70%に相当する。
なお買収の完了は、一定の条件が満たされることを前提としている。主な条件としては、テザー社がすでに保有する株式とあわせて、完全希薄化ベースで発行済み普通株式の少なくとも51%が有効に応募され、かつ有効に撤回されていないことが挙げられている。
なおアデコアグロの取締役会は、この契約を全会一致で承認したとのことだ。
テザー社CEOのPaolo Ardoino(パオロ・アルドイノ)氏は、アデコアグロの買収について「アデコアグロは、南米全域で食品および再生可能エネルギーの生産において素晴らしいイノベーションの実績を築いており、私たちはそのビジョンをサポートできることを誇りに思います」と発表にて説明。
また「当社の投資は、特にこれらの価値が最も必要とされる地域で、経済的自由と回復力を推進するインフラ、テクノロジー、ビジネスを支援するというテザーのより広範な戦略と一致しています(一部抜粋)」と説明している。
参考: アデコアグロ
画像:iStock/Muhammad-Farhad
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この記事の著者・インタビューイ
一本寿和
「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。
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